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こんなエフェクターあったんだブログ

気まぐれに更新。エフェクターの話題を中心に音楽系の話題を。

リングモジュレーター【仕組み】

今回は不思議な音色を出すリングモジュレータについて解説します。

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リングモジュレータって何?

リングモジュレーターとは入力した信号と違う信号を掛け算する回路のことです。
ギターエフェクターでは、入力したギターの音と、エフェクター内で発生させた音を掛け算して出力する回路をリングモジュレータと言います。
オーバードライブなどの歪み系のエフェクターダイオードなどで音の信号波形を変えていますが、リングモジュレータでは掛け算を使って信号波形を変えます。

どうして掛け算をすると不思議な音になるのか

ここからは数学の話になります。
高校数学の知識が必要なので、数学が苦手な人は他のサイトを参考してくださいm(_ _)m。

音の信号波形はよく正弦波で表現されます。
例えば、よく使われる基準の周波数 A(ラ)の音は440Hzなので、Aの音はsin(440t)とあらわすことが出来ます。tは時間を表し、単位は秒です。
1秒間に440回振動する正弦波という意味になります。

例を使って解説

では、ギターからAの音(440Hz)をリングモジュレーターに入力した例を考えてみましょう。
前提として、リングモジュレータは入力された音に対して600Hzの音を掛け算して出力するとします。
その時、一体どのような音が出力されるのでしょう?
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波形同士の掛け算を数式で表すと次のようになります。
ギターの音×リングモジュレータの音=sin440t×sin600t

出力される音は式を見たとおり、440Hzと600Hzの信号の積になるのですが、これを三角関数の公式で計算してあげると全然違う周波数が出力されることが分かります。
その公式と言うのは
sinA×sinB=\frac{cos(A-B)-cos(A+B)}{2}
です。
この公式にA=440t、B=600tを代入して計算すると、
sinA×sinB=\frac{cos(440t-600t)-cos(440t+600t)}{2}=\frac{cos(-160t)-cos(1040t)}{2}
となります。
60Hzと1040Hzの余弦波が出てきました。
この結果から、その二つの波の差分が出力されるということが分かります。
ラの音もどこかへ消えてしまいました。
このように、リングモジュレータではこの数学を利用して、不思議な音色を発生させています。
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リングモジュレータのノブの役割

多くのリングモジュレータには次の二つのノブが付いています。
・FREQ
・BREND(もしくはMODU)
役割について解説します。

FREQ

FREQはFREQUENCYの略で周波数の意味です。
入力した信号にどの周波数の信号を掛け算するか設定します。
たくさん回すと、それだけ変な(?)音色になります。
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BREND(もしくはMODU)

先ほどの計算では入力した信号である440Hzの周波数をもつラの音がなくなっていましたが、実際のエフェクターではいくらかは出力されます。
このBRENDのつまみはどれくらい入力した音を残しますか?という設定です。
当然、フルに回したら元の音が消えることもあります。
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色々解説してきましたが最後は動画で締めたいと思います。

Electro-Harmonix "Ring Thing" Ring Modulator Pedal - YouTube